確かに求人情報を見れば大手運送会社やAmazon関係の宅配仕事ばかりが目につきます。
またYouTubeやブログを探しても、宅配とウーバーの話題が圧倒的ですね。
宅配以外でもマッチングアプリ系のハコベルやPickGoといったスポット中心の仕事も人気がありますが、こちらは仕事が取れないという不満が渦巻いている。
定期的に出る荷物ではないし、隙間仕事として片手間に登録している人も多く一つの案件に大勢のエントリーが集中する。
しかも荷主がドライバーの選定をしているケースが結構多くあるようで、これでは実績があるドライバーが有利になり、新人さんや履歴が物足りないドライバーはまず撥ねられる。
仕事を取れる人と取れない人の差は開く一方になりそうです。
実績を作るためには条件の悪い(エントリーする人が少ない)仕事をコツコツ拾っていくしかないのですが、労働対価が著しく低い案件をこなしても稼ぎにはならないし時間と経費の浪費となる。
授業料と割り切って数か月低収入に耐えられる人はまだいいのですが、その先に確実に仕事が取れる保証は何も無い。
現にマッチングアプリ系の仕事(ウーバー等も含む)でYouTube開設して意気込んでデビューした方の中でも、YouTubeに数回投稿しただけで音沙汰が無くなるなんてことも最近よく見られる傾向です。
軽貨物は傍から見るほど甘い世界ではないのですよ。
稼ぐ云々より仕事が取れないというのではお話にならない。
これが簡単に始められる登録型の仕事の問題点ですね。
なのににわかドライバーの数はまだまだ増えている。
一つの案件に大勢が群がるという情景は、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」というお話を思い浮かべてしまう。
それもこれも巷に目にする軽貨物の情報が宅配とマッチングアプリ仕事に集中しているから。
いきなりレッドオーシャンに飛び込んで行けばそりゃぁ厳しいに決まっている。
そこで私が従事している企業配送の仕事について少しお話させていただきます。
企業配送といっても更に細かく分類ができます。
企業専属便・・・完全に企業お抱えの配送ドライバーとなる。営業所間の定期配送や自社製品を特定の取引先に配送したりする。
ルート便 ・・・複数の配送先を担当するが、毎日ほぼ同じコースを回るため一度覚えれば後は楽になる。
路線便 ・・・中堅運送会社が多く活躍しているB to Bの輸送サービス。店舗、工場、オフィス等の配送中心。
私が自分のジャンルを商業貨物便という表現をしておりますが、路線便と言っても差し支えないでしょう。
B to Bの配送をしておりますが、個人宅宛の荷物も毎日1〜2件ぐらいはあります。
企業専属便では医療関係の仕事が代表的でしょうか。
配送だけではなく検体等の集荷や営業的な仕事も任されたりします。企業の顔としてスーツ着用での仕事が多い印象があり、会社員に近い働き方になりましょうか。
月給制もしくは日給制で残業はほとんど無し。企業によっては金一封程度の賞与が支給されたりする。
ルート便の代表例としては系列のスーパーやコンビニを回る配送でしょうか。
私も以前コンビニのルート配送の打診を頂いたことがあり、社員・トラック・軽貨物では料金体系が異なっておりました。
私が頂いた軽貨物の条件では配送件数と距離による報酬体系で、季節により荷量や種類が大きく変わります。
ただ配送先は決まっているし完全に不在再配達がないのでストレスは少ないと思います。
路線便は様々な法人相手に荷物も様々。
宅配とは違ってサイズや重量が半端ないものが多く、なかなか厳しいことがある。
荷室が傷つきやすいのがデメリットですが、納品先は一度覚えてしまえば後は楽です。
荷量に関係なく日給制が多く、その日の予定配送を終了してしまえば帰れるのは拘束好きな運送仕事にしては珍しい。
宅配に比べて労働時間はだいぶ短めになります。
日給制の場合は月の収入の上限が決まってしまうため、ガリガリ稼ぎたい人には物足りないかも。
ただし私のように複業で収入を作ることにウエイトを置いている者には、時間を有効に使えれば面白い働き方になる。
ところがこの企業配送の仕事ってなかなか見つけるのが難しい。
多くはコネによる紹介で水面下で動いています。
宅配に比べてストレスが少なく、何より不在再配達がほとんど皆無というのはなかなか精神衛生上よろしい。
宅配から企業配送に移ってきた人は楽だと言ってますし、全然辞める人がいないというのも稼ぎ以上に居心地を重要視するからなのでしょうか。
企業配送を経験すると、よほど稼ぎたいという人でなければ宅配をやろうという気持ちにはならないかもしれませんね。
企業配送の日収の目安は大体12,000円〜20,000円と幅がある。
もちろん業務内容や労働時間等で違いが出てきます。
労働時間は医療関係だと8時間拘束が多いですが、時給ベースではAmazonFlexとほぼ同じという感じ。
毎日安定して仕事がある企業に属せばアマフレやマッチング系の仕事より安心して働けます。
経験を積めば積むほど実労働時間は短縮でき、労働対価はUPしていきますし複業をする時間も作ることが可能になる。
単純に軽貨物での収入は宅配に軍配が上がるかもしれません。
しかし1日を複業等を取り入れ有効活用した場合のトータルの可能性では、企業配送の方が上に感じます。
配達単価百数十円で長時間働いて収入を作るか、時間を生み出しサイドビジネスに可能性を見い出すか。
以前ちょっとご紹介いたしましたが、私のような高齢者でも複業だけで300万円ぐらいは生み出すことが出来るんです。
収入ネタの一つ一つをパーツと考え、常により良い収入ネタに交換もしくは追加していくことで、働き方はどんどん改良していくことができる。
宅配で1日200個配達を目指すのも結構ですが、たまには目線をずらして企業配送の世界も研究してみることを強くおススメいたします。
企業配送+複業という働き方は意外に面白いと思いますよ!