2020年10月06日

ヤマト運輸宅配センターの殺傷事件にみる運送業の闇

今朝はショッキングなニュースが飛び込んできました。

神戸市北区のヤマト運輸の宅配センター内にて、40代の女性従業員が刃物で腹を刺されて現場で死亡。
60代の男性従業員も左手を切られ病院に搬送(幸いにもこちらは軽傷ということ)されました。

事件が起きたのが午前4時頃と推定され、「こんな早朝に荷物を出しにくる客のために開けているのか?」と驚かれた方も多いかもしれませんね。

大手運送会社の配送センターは多くは24時間稼働しており、さすがに発送受付は深夜・早朝はクローズしているでしょうけれど、センターの担当エリアの配送荷物は時間関係なく運び込まれ、深夜帯専門に荷分け専門のアルバイト等が配置されていたりします。
興味のある方は求人情報をよく探してみると、繁忙期近くになると必ず見つかりますよ!

時給は1200円〜1500円といったところでしょうか?
日中の一般的なバイトよりほんの少し時給は多いですけれど、まあおススメはしません(笑)
ある意味、ドライバーの仕事よりキツイかも。

私がお世話になっている運送会社も夜間はひっきりなしに遠方からトラックが到着し、仕分けマンは休むヒマもないぐらいに配送エリア毎に荷物を仕分けています。

でもね、すぐ辞めちゃうんですよねぇ。
若かろうが中高年だろうが、たぶんそれまでの人生でこんなハードなことをしたことがないという人がほとんどでしょうから。
特に夏場は大変。深夜でも熱中症とか珍しくないんです。

まあこういう陰でご苦労されている方々がいるおかげで、ドライバーはセンターに出勤すればすぐに自分のエリアの荷物を積み込むことができるんです。
残念ながらドライバーも裏方さんも報われるような報酬にならないのは、いつも言っているように運送仕事のビジネスモデルがおかしいからです。


さて、この事件の犯人は前日に解雇された46歳の男だと。
まあ最初の報道を聞いた時、この時期はまだ暗い早朝4時頃にセンター内に単独で侵入するとか敷地内の車を乗り回して従業員を追いかけたとか、かなり内部に詳しい者の犯行とは思っておりました。

犯人と死傷された方々との関係性はまだハッキリしないようですが、亡くなられた女性は生前に警察に相談していたとのこと。
解雇が前日で事件は翌早朝に起きてしまったことから、よほど差し迫った危険なことがあったのでしょうか?

しかし人手不足の運送会社に解雇されるということは本人に相当の問題があったことが想像できます。


運送業では同じような事件が2003年9月16日に起きています。
名古屋立てこもり放火事件として、テレビ番組も途中で現場からの緊急中継に切り替わったほどの死傷者44名におよぶ大惨事でした。

この時も犯人は爆破事件が起きた運送会社で軽ドライバーとして業務委託契約していた24歳の男性。
解雇ではなく「仕事がない」「稼げない」という当時では軽貨物によくあるトラブルが発端となっています。

この他にも同様のトラブルはこの業界にはいくらでもあります。
逆恨みされるような扱いが横行していることもそうですが、この仕事に応募してくる者の中にも問題気質を抱えたパーセンテージが他の仕事より多いことも考えられる。
「この人、本当に面接を経て採用されたのか?」という、新人でもいきなりけんか腰みたいな言動をする人は珍しくない。


少々危なっかしい人が集まってくるというのは、一つはステップアップして転職してくる業界ではないのかなと。

もともと物流・運送一筋で鍛え上げられてきた者が生き残るような厳しい世界。
普通の会社員がリストラ等で職を失い、狭い選択肢の中から人手不足もあって参入ハードルが低いことで当面の生活費稼ぎと計画性もなく始める人が多い。

過去の待遇と目の当たりにした運送の世界の待遇の格差に、これからの人生に失望しやり切れない気持ちになるところまではわかる。
ただそれは自業自得の部分が大きく、決して誰かに八つ当たりしても何も自分にとってプラスになることはない。




他人のルールの下で働くということは、それらを全て受け入れて我慢すること。
それを忘れて一時の感情で行動すれば、そこで人生終わる。

運送業界は労使間のトラブルが非常に多い。
労働対価が著しく低いのは事実だが、そこを勉強せず飛び込んできて自分の思い通りにならないとすぐブチ切れるというのは、自己責任の域を超えてしまっている。


なぜこんな収入なのか?なぜ自分はこの仕事をしているのか?


そこを問うてみればよい。
いや、その仕事を始める前に問うべきです。

これだけ情報が集められやすい世の中なのですから、もっと自分にマッチした仕事・働き方は見つかるはず。

目先の生活費も大事ですが、この先まだまだ人生は続くにあたって焦ってはいけない。

大手の会社・仕事だから安心! 

とはどの業界でも神話になりつつあります。
大手ほど仕事はキツイし、人の流動性も高い。
その流れに対抗できる心身の強さに自信がありますか?

自分が望む働き方を真剣に考えないと、ただ雇われる働き方では現代人の弱い心を蝕みストレスで病むことになる。

亡くなられた女性は前日の解雇騒動の時から帰宅せず朝までずっと勤務されていたのだろうか?
例えシフトだったとしても、深夜早朝に女性が危険な現場で働いているというのは・・・

また運送会社に大きな問題が課せられたということか?
逆恨みをかいやすい体質、人を大事にしない風潮は何年たっても改善されていないような気がいたします。

この会社に入らなければ、こんな時間に会社にいなければ、この悲劇は避けられたかもしれない。
世の中の奥様に働いてもらっているダンナ様、決して他人事ではない事件です。



posted by ガラダマ at 22:48| Comment(0) | 軽運送のお仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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