2020年11月09日

相模原市が宅配ボックスを市民に無料配布!宅配業者の救世主となるか?

神奈川県の相模原市が今月と来月の2回に分けて、市内在住の世帯に簡易型の宅配ボックスの無料支給申し込みを始めています。

とは言っても11月分と12月分の2期合計で5,000個。
各期で募集数を応募者が上回った場合は抽選。
1期2期を通して相模原市内在住の1住所につき1件の応募。
転売・譲渡をしない者。
宅配ボックス使用においての損害等について、相模原市は一切の責任を負わないことを承知する者。


こういう懸賞的なものは必ずと言って転売ヤーが絡む。
募集条件に合致したフリーター等に声をかけて応募させる手口はもうお馴染みですが、最近はオークションサイト等に転売のチェックが厳しくなってきたこともある。
しかも品物の出所が明確でありさほど高額でもなさそうなモノにリスクを負うメリットはあるのか?
年明けからのオークションやメルカリに注目ですな。


さて、何だかんだ言っても行政が負担を承知でこうした施策を打ってくることには、相変わらず賛否両論が付きまとう。
結局は税金を使っているようなもので、今回の無料配布も市民全員に恩恵があるわけでもない。

相模原市は令和2年9月1日時点での人口は722,973人、世帯数は331,183世帯となっています。
人口動態は出生が4,715人・死亡が6,533人。転入が35,048人・転出が33,297人。トータルでほぼ増減はないと言えます。
(以上、相模原市のサイトより抜粋)


世帯数331,183に対して5,000個の配布というのは、実数としてどうなのでしょう?
マンション等集合住宅においては既に宅配ボックスが設置されていることも多く、絶対に必要とする世帯は半分程度にはなるのではないだろうか?
そうなると当選確率は3%ほどか。
う〜ん、数字で見ると大盤振る舞いではありませんな。

この施策は8月上旬に一般会計補正予算案として市議会臨時会議に提出され、予算案が通過し既に11月1日から募集受付が始まっていることを考えると、行政の対応としてはなかなか上出来ではないか。
ちなみに関連予算として2,900万円が盛り込まれている。
単純に宅配ボックス1個あたり5万8千円という感じ。

同じような仕様の宅配ボックスなら市販のものでずっと安く入手できることを考えると、もっと上手なやり方があるように思えてしまう・・・
どうしても政治が絡むと余計な費用が乗っかってくる。
一応コロナ対策の一環という名目の中での日常の中の非接触を促すアイデアということで、目の付け所は悪くはないんですけどね。


でもこれ、宅配業者・ドライバーから見ると、宅配ボックス設置が進むと恩恵は増えてくると思います。
Amazonが置き配をデフォルトとしてから、大手運送会社にも置き配に対して寛容な姿勢が見え始めています。
最も嬉しいのは宅配ドライバーでしょう。いくら受取人了承の上と言っても単に野ざらしの場所に置き配してくるよりは、「宅配ボックスに入れた!」ということでトラブルの確率がぐっと少なくなりますから。

宅配ボックスが普及すれば頭の固い運送会社も、置き配を条件付きで許容する動きになってくると思います。
世の中の進歩を阻害するのはいつの時代も時代錯誤した者。
質の悪いことにそうした者ほど実権を握っており、組織を硬直させていることに気付いていない。


相模原市の施策が全国に広がり、一気に宅配ボックスの設置・利用が進めば宅配ドライバーの負担も軽減できるでしょう。
問題は受け取り側が万全の体制を敷いても、運送会社・荷主が頑固として置き配を認めなければ何も変わっていかないのです。

極端な話、受け取る側が「そういう運送会社を使うな!置き配できる運送会社を使えないのなら商品をキャンセルする!」ぐらいの厳しい態度で応対したら荷主や運送会社側はどうでるだろう?
結局運送会社は荷主の顔色ばかり窺っているから、自身での判断などできるわけがない。

商品の盗難等の問題で置き配に難色を示すのはわかります。
受取人(荷物の発注者)が責任はこちらで持つから、と言っても未だ置き配を認めない運送会社は多い。
受取人が甘い言葉をかけてきても、最後には責任を運送会社側に押し付けてくるケースもままあるからです。

この辺の配送のルールや法的な問題が明確に整備されてくると、宅配ボックスの存在意義や価値はもっと上がるんですけどね。



posted by ガラダマ at 16:22| Comment(0) | 軽運送のお仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする