2019年09月01日

軽運送業12年目になりましたが何か?

軽運送業として開業から12年目を迎えました。
12年というと干支が一回りする年月ですよ。私が開業した時に生まれた子供が今では小学6年生に!
そう考えると感慨もひとしおです。

開業当時、巷では評判のよろしくなかった軽運送業で続けていけるわけがないと思っていた周囲の方々は、今の私を見て驚いているのか呆れているのか?
別に軽運送業に限ったことではありませんけど、例えば転職したとして12年後の自分の姿を想像できますか?

今の会社で働き続けて12年後というのは何となく想像つきますよね。今の上司の姿がほぼ自分の未来像。
それが励みになるとは到底思えませんが(笑)
それでもその会社で働き続けようと思うのは、その職場・仕事・仲間が合っているのか、それとも他に選択肢がないという消極的理由からなのか?


軽運送業を選択するというのは開業のハードルが低く、仕事も難しくないし手っ取り早く収入にありつける手段として昔から中高年の受け皿的な感じが強くありました。若者で転職してくる者もほとんどいないし、流れてくる者は昔も今も30代半ばぐらいからの中高年が大多数を占めている。正社員の転職の道がほぼ閉ざされる年代というのが日本の現状を如実に反映している。

しかし昔は何となく評判の悪い後ろめたいような職業だった時代を経て、今ではYouTubeの世界では数多くの軽ドライバーさんが堂々とその生活スタイルや収入を発信・公開しており、だいぶ軽運送業のイメージが変わってきましたね。

その一つの例がアマゾンフレックス。 


この仕事には多くの若者を中心に応募が殺到してアッと言う間に首都圏の求人は締め切られた。ドライバー職の求人なんてトラックも軽も応募がないので年中募集してますけど、短期間に数千人の応募があるドライバー職というのは過去に例がないのではないか?しかも一般的な求人広告が出ていたわけではないので、噂やイメージに踊らされている人気薄の仕事も待遇次第で大化けするということ。

長時間・重労働・低賃金がイメージとして定着している運送の世界ですけど、アマゾンフレックスは働く日・労働時間を自由に選べ、残業もなく時給2,000円が賃金ベースということで、確かに金太郎飴のように何をやるにも拘束され時給1,000円みたいな働き方のアルバイト生活しているフリーターにとっては新鮮であり魅力的です。

いや、感化されたのはフリーターだけではない。現役のドライバー職の人間こそアマゾンの求人内容がどれだけ条件が良いのかがわかってしまう。だからかなりの数の現役ドライバー(軽もトラックも)がアマゾンに流れたため、ただでさえ人手不足で苦労している運送会社は相当な危機感を抱いているという。

危機感も何もキチンとした労務管理もできず安い賃金で働かせていれば、目の前に凄いニンジンがぶら下がった求人が来たら皆そちらに逃げますって。日本の運送会社は長い間ドライバーの足元みて低賃金でこき使って何とか会社を存続させてましたけど、これからはそんなビジネスモデルの会社は淘汰されていきます。

もうアマゾンだけでなく大手家電量販店や楽天市場もドライバーを直接囲い出しています。運送会社に運賃払って運んで貰うこれまでの一般的な流通のあり方が、荷主が自社で配送までを完結してしまうことで一元管理を可能にし運送費を圧縮できるというシステムを創りだしてきた。これからは運送会社や元請けといった中間搾取して食っていた業者は多難の時代を迎える。

私達フリーのドライバーもこれまでのように中間搾取される求人広告を見て仕事を選ぶ時代ではなく、勝ち馬に乗る働き方を見つけていかなければなりません。荷主と直契約して時給換算で2,000円3,000円レベルの働き方をするか、これまでのように運送会社や元請けに中間搾取され1個150円程度の仕事で良しとするか。




中間搾取されても売上げの数字を作ることは可能です。決して稼げないということではないのですが、問題は稼ぐ金額が同じでも労働対価・労働時間に大きな差が出てしまうことを見逃してはいけない。
例えば1日20,000円稼ぐとすると荷主直で時給換算2,000円以上の仕事なら単純に10時間以下で達成できる。一方中間搾取され1個150円の配達単価だと不在率が一般的な20%と想定すると1日実質170個の配達をしてようやく達成できる。170個の配達というのは一回で積み切れる数ではないので途中で最低1回は積み直しに戻る手間(これを1時間と仮定)を考慮すると、ベテランでなければおそらく終了するのに12〜13時間は要すると思われる。これは4分に1個のペースで配達して1回積み直し。休憩無しの場合です。配達ペースがもっと遅くなれば当然労働時間も延びていきます。

単純に20,000円得るために荷主直なら10時間労働・時給換算2,000円という働き方。中間搾取されると12.5時間労働で済めば時給換算で1,600円という感じ。あと重要なのは時間だけでなく走行距離。これは仕事の内容如何で経費に影響が出るので稼げるけど経費が多いみたいな隠れデメリットが発生する。経費も含めて手元に残るお金がどうなるかも考えておかないと見た目の売上額で損得は語れない。


これはあくまでも机上の論理ですから、特に配達個数というのは経験とともに変わっていくしエリアでも有利不利が出る。同じマンションで一気に数を捌けることもあればエレベーターがない集合住宅や不在票の投函で時間を取られることもある。天候など日によって運不運もあるのであくまでも参考レベルにしてもらえれば。


開業してから丸11年の間に運送の世界もどんどん変わっている。
これからITと自動運転が実用化されていくと更に変わっていく。
今検討している材料はあくまでも現時点のものであり将来を約束するものではないので、楽観・悲観せず常に情報を凝視し分析することが大事だと思います。

時代や目の前の仕事に振り回されず、「自分はどうありたいのか?」を意識していれば自ずとやる事は決まってくる。
自分の「軸」がブレないよう頑張って行きましょう!





posted by ガラダマ at 12:58| Comment(2) | 軽運送のお仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする